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薛 珠麗(せつ しゅれい)のブログ
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# 「文明開化」発「明治」経由「幕末」好き。
明治の時代に外国人居留地があった地に生まれ育ったので、
根っから「文明開化」好きです。
これだけ「◯◯発祥の地」の記念碑に囲まれて育てば、誰でも
文明開化を身近に感じて育つのではないでしょうか。
キリスト教会とか。ビールとか。水道とか。新聞とか。
アイスクリームとか。歯医者さんとか。鉄道とか。
もう、幾らでも出てきます。他にもまだまだ。
そしてそれら全て、自宅から徒歩圏内に記念碑が立ってます。
19世紀末というのは西洋の文化の中でも特に豊かで美しい
時代でもあり、ちょうどその時代と重なって、明治の服飾や
美術工芸などは本当に美しく、ロマンがあります。

日本最古の中国人コミュニティに生まれ育ち、日本最古の
西洋人コミュニティで教育を受けましたから、わたしはもう
何というか、日本が鎖国を解いて開国して、この横濱の海に
港を築かなければ、絶対に生まれ得なかった存在です。

「未来に向かって開かれた港」がずっとわたしの誇りでしたし、
アイデンティティでもありました。ですから、幼い時から、
西洋から新しいものや習慣、情報や技術がどんどんこの横濱から
流れ込み日本中へともたらされた時代を、憧憬とノスタルジー、
そして誇りを感じながら、眩しい想いでみつめてきました。
文明開化を描いた錦絵や古い絵はがきの図柄を集めたり、
文明開化の面影をとどめる風景を愛でたり写真に残したり。

一つの国の黎明というのは何と晴れがましくも初々しいもの
だろう、と。

しかし、ある時から新選組を好きになって、明治という時代の持つ
晴れがましさが、とてつもない喪失の上に成り立っている、という
ことを知りました。

300年近い間に連綿と培われていた価値観、そして社会が、
根底から覆される。
その白熱の中で、失われた命たち。
それまでの地位を追われた者たち。
全てをなくして涙を飲んだ人もいれば、
明日を見据えて奔走した末に、誰よりも早くその「明日」に
たどり着けた一握りの人たちもいる。

「変化」というものは、何と残酷なことか。

秋に京都を訪れた時に霊山記念館に行き、霊山墓地の見取り図を見て
改めて、幕末には本当に多くの命が失われたことを実感しました。
幕末を駆け抜けた男たちが魅力的であればあるほど、彼らが
時代の渦の中で命を落としていったことが悔やまれます。

NHKのスペシャルドラマ『坂の上の雲』を見ていると、明治の
偉い人の「薩摩弁」率の高いこと。。新選組ファンとしては何とも
悔しい気持ちがしてしまいます(笑)

同じくNHK大河ドラマ『龍馬伝』の1話を見ていて、特に
ハッとするものがありました。ドラマの冒頭は、47歳になった
岩崎弥太郎です。夜会服姿の西洋人が談笑する広間は鹿鳴館かと
思えば、弥太郎の私邸だというのです。坂本龍馬や土方歳三と
同い年の岩崎弥太郎。47歳といえば、龍馬や歳三が命を落とした
10数年のちのこと。もう少しだけ長生きできていれば、彼らには
こんな時代が、暮らしが待っていたのか‥‥!彼らはその時代を、
どれだけ見たかったでしょう。その時代を見届けていたならば、
どんな想いで生きたでしょう。
もしも龍馬が、歳三が。新しい時代や社会の産みの苦しみの中で
命を落とさずに生きることができていたなら___どれだけ面白い
ことをやってのけていただろう‥‥!そんなふうに考えると、何だか
わくわくするような、切ないような気持ちです。

絶対に死んではならなかった、希有な輝きを持った男たちが
命がけでぶつかり合って生み出した新しい時代___幕末や明治の
魅力は、そんなところにあるのかもしれません。



薛珠麗(せつ しゅれい)
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